国立大学で研究されたがんの最先端の治療技術を提供するがん治療専門のクリニックです。 免疫細胞を使った治療(がん樹状細胞療法)を中心に、副作用を抑えた抗癌剤治療(がん休眠療法)、関連医療施設での副作用の少ない放射線療法などを併用し、患者さんにあった副作用の少ないオーダーメードのがん治療を提供しています。
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国立大学で研究されたがんの最先端の治療技術を提供するがん治療専門のクリニックです。 免疫細胞を使った治療(がん樹状細胞療法)を中心に、副作用を抑えた抗癌剤治療(がん休眠療法)、関連医療施設での副作用の少ない放射線療法などを併用し、患者さんにあった副作用の少ないオーダーメードのがん治療を提供しています。
副鼻腔のがんのなかで最も多いのは、眼窩(目のくぼみ)の下にある空洞、つまり、上顎洞に発生する上顎洞がんです。このがんは年齢的には50代から60代に多く男性と女性を比べると2対1で男性に多い傾向があります。
上顎洞は周囲を骨に囲まれているため、がんが発生しても表からは見えたい上に、初期にはほとんど症状がありません。やがて腫瘍がある程度大きくなって骨が破壊されると、その進行方向によって特有の症状が出てきます。
腫瘍が内側、つまり鼻腔のほうに進むと、鼻づまりを起こしたり、血や膿が混じった鼻汁画で足り、涙の管が詰まって涙がが出やすくなったりします。腫瘍が前方や外側に進むと、頬がはれてきます。下に進むと歯が痛くなったり、歯肉がはれたりします。また、上に進むと、眼球が押されて目が少し出てきたり、目の下方の白目が目立つようになったりします。後ろに進むと、神経が圧迫されて、しきりに歯や頭が痛くなったり、口をあけることができなくなったりします。
慢性副鼻腔炎(蓄膿症)が、原因のひとつとされています。日本はかつて慢性副鼻腔炎の頻度が高く上顎洞がんも多かったのですが、最近は化膿型の副鼻腔炎が減ったせいか、減少傾向です。まれですが、乳頭腫を起こすパピローマウスや、クローム(金属)が原因のこともあります。
かつては手術によって、患部側の上顎を取ったり、時には眼球を摘出することもありました。しかし、最近は放射線療法、化学療法、腫瘍減量手術などを併用する事により、なるべく上顎を温存するようにしています。
病院によって、その方法は多少異なりますが、一般的には、週4,5回の放射線療法と化学療法を併用します。このあいだに上顎洞内に壊死物質が認められれば、吸引し取り除きます。腫瘍が消滅してしまえば、そのまま経過を見ます。腫瘍が少し残存していれば、部分切除をします。
しかし、腫瘍が肉眼やCTで明らかに見られる場合は、拡大再建術が必要になります。再建方法は、手術範囲の大きさによって違います。眼球まで取る場合は、単に欠損部を覆うだけでなく、骨移植をしたり、また、義眼が挿入できるような再建術が必要です。
また、腫瘍が頭蓋底に進展した場合、従来の頭蓋外からのアプローチだけでなく、最近は、脳外科や形成外科の協力を得て、頭蓋内から、一塊切除をします。さらに最近は、腫瘍に栄養を送っている血管に管を入れ、抗がん剤を大量投与するとともに、副作用の防止のために全身的に中和剤を投与する方法も開発され、成果を挙げています。