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病気の正しい治療トップ > 心の病気 > 人格障害の症状と治療
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人格障害とは、幼児期や青年期からずっと続いている性格の著しい偏り(ひずみ)を意味し、その性格のために社会生活に支障を来たし、本人が悩んだり、社会的な問題を引き起こしたりする場合に医療の対象となります。人格障害という言葉が日本で使われるようになったのは、1980年代に入ってからで、それまでは人格異常又は異常性格などと呼ばれていました。うつ病や統合失調症は精神の疾病(病気)というとらえ方をされますが、人格障害は人格のゆがみであって病気とはとらわれない傾向があります。
そこでうつ病の患者さんが、同時に会費制人格障害や強迫性人格障害であると判断される場合もあります。なお診断に当たって、脳の損傷や病気、精神病による人格変化によるものではないという前提があります。
人格は遺伝的な気質と、生まれてからの環境に影響を受ける性格の両方を含んだ言葉です.なぜ人格障害になるのかわかっていません。
ある大学病院の心療内科での調査によると、外来受信者の約10%が人格障害と診断されます。
反社会的行動を起こした人が人格障害者あるいは精神疾患を有していたなどとの報道が最近頻繁になされ、この病気に対する社会的な関心は高まっています。病院の外来でも、以前に比べ、人格障害者と判断せざるえない患者さんの数は増えているようです。
人格障害と診断され、治療を受けようという気持ちにさえなれば、グループ療法、認知・行動療法、精神分析両方と、SSRIなどの薬の服用がまず勧められます。このような組み合わせで、かなりの治療効果が期待できますが、衝動的な行動や攻撃的な行動がおさまらないときには、抗神経病薬が用いられる。残念ながら治療の医師がない場合も多く、未治療のケースがたくさんあることも事実です
多くの場合、薬物療法により問題行動を一時的に抑制することは可能です。しかし、根本的な治療となると非常に困難な現状です。患者さんの人権を尊重しなくてはならないという命題と、反社会的な行動をどれくらい確実に抑えることの出来る治療方法があるのか、あるいは長期にわたって治療を継続させることができるか、また、それを確実に管理することができるかなどの困難さも含めて、多くの問題は解決されていません。